| ◯ 全ての小学校に「学童保育」が!
アメリカは州によって、時には市によってかなりの違いがあります。私たちが住んでいたのは、カリフォルニア州ロサンゼルス郡バーバンク市というところでした。
ロサンゼルスの中心からは20kmほど北の盆地です。でも、比較的中心地に近く、ユニバーサルスタジオが車で10分ほど。近くには、ディズニーの本社がありました。
比較的、治安が良く、教育レベルのそこそこ高い地域だったようです。そこの幼稚園(といっても小学校の中にある)に4男が、小学校3年生のクラスに3男が入学しました。
アメリカでは、12才以下の子どもを一人で家に置いておくと、「幼児虐待」という事で罰せられます。小学校の送り迎えもそうです。5、6年生ぐらいだと、一人で登下校する事も黙認されますが、低学年の子どもは、一人で登下校させる事はできません。
そういった理由もあり、「デイケア」という名の、「学童保育+幼稚園」が、全ての小学校に併設されています。専用の校庭を持ち、バーバンク市全体のデイケアを統括している民間の団体があり、運営されています。
◯ 朝7時から夜6時まで
親の就労を保障するという観点から、預かる時間は、朝7時から夜6時までです。つまり、朝早い仕事の親御さんは、ディケアに送り、そのまま仕事に行きます。8時30分になると、子ども達は、そのデイケアから学校に登校します。学校が終わると、またデイケアに戻って来て、親の帰りを待ちます。
ここは、設備も充実してますし、専門の職員がいて、定員も決まっており、常に待機児がいるようです。
また、低所得者には減免の制度もあり、我が家も減免を受けていました。利用にあたっては、特に就労要件はありません。言い方を変えると、就労していない親は珍しい(よほど裕福か、仕事がないかでしょう)からかもしれません。
◯ 更に学校内に2つの学童保育がある。
当然全ての子ども達を受け入れる事は出来ませんし、設備や職員が充実している分、費用もかさみます。そのため、これは市内でも全ての学校が実施しているわけではありませんが、空き教室を使った学童保育と、校庭を使った学童保育がありました。
空き教室を使った学童は、若い職員が指導し、校舎内の図書室やコンピューター室も使って、勉強や遊びを行います。職員の専門性や人数を考えると、前述のディケアよりは、少し質の面で落ちます。その代わり負担額も少なくてすみます。
これは「BOYS&GIRLS」という名称で、やはり、市内に本部があり、各学校にスタッフを派遣して行っていました。
もうひとつは、茅ヶ崎の「プラザ事業」のように、校庭を利用した預かり事業です。雨の時や、光化学スモック(これが意外と多かった)の時は、空き教室を使いますが、通常は、校庭の片隅で勉強や遊びをしながら過ごします。職員の数は、さらに少なくなります。
◯ 学校外にも民間の学童保育が、、、、
更に、民間の学童保育がいくつかあります。典型的なのはYMCAです。詳しい内容はわかりませんが、親の仕事の時間帯や収入によっては、より長時間預かってくれたり、質の良い場所を求める人もいるのでしょう。
下校時間には、それぞれの団体のワゴンが学校の玄関に横付けされ、子ども達をピックアップしていくのです。
親の就労をしっかりバックアップして行く体制が整っていると言えましょう。
◯ 障害児のための学童保育
障害児のためのディケアもあります。それは「どこにでも」とはいかないようですが、民間のNPO法人が運営しています。
また、養護学校でも6時までの預かり事業がありました。「障害を持っていても、親はしっかり働ける」環境の豊かさを感じました。
◯ しかし、土日祝日、長期休みは、なし。
あくまで、ディケアは「学校がある時」だけ行われています。土日に働かなければならない人は、また別の手段をとらなければなりません。比較的安く雇えるベビーシッターを利用する場合が多いようです。
問題は長期休暇です。特に夏休みは大変です。ベビーシッターを雇うか、YMCA等が行っているサマースクールに参加させるのが一般的のようです。僕らの市の場合は、6月終わりから8月の終わりまで、丸々二ヶ月以上、休みでした。
サマースクールは一週間で2万円以上かかります。それをつなぐにしても、お金はかかります。親も長期休暇をとるのが「普通」とはいえ、実際は、そんなに休みは取れていないようです。
やはり、専業主婦(主夫)がいない、つまり働かない大人がいても生活できる収入がない家庭は大変なようです。
◯ 子どもの安全と親の就労保障
12才以下の子どもを一人で登下校させたり、家に置いておく事は「虐待」だという法律のもと、学童保育の資源は作られてきたのだと思います。
言い方を変えれば、それだけ、犯罪や事件に巻き込まれる事が多かったのだと思われます。
日本は、本当に安全でしょうか?「学童保育は一部の子どもの問題」なのでしょうか?
「きちんとした学童保育がない」事で、危険にさらされ、きちんと育つ環境が整えられていないことによる一番の犠牲者は、子ども達自身だと思います。
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